児童扶養手当とは?ひとり親家庭の支給額・所得制限・令和6年改正を解説
児童扶養手当は、ひとり親家庭に支給される国の手当です。令和6年11月改正による所得限度額の引き上げと第3子加算の変更、全額支給と一部支給の判定基準を解説します。

児童扶養手当は、ひとり親家庭(離婚・死別等で父または母のいない家庭)の子どもを養育する方に支給される国の手当です。児童手当とは別の制度で、所得に応じた手当が毎月支給されます。
この記事では、児童扶養手当の対象者・支給額・所得制限を、令和6年11月の法改正をふまえて解説します。
児童扶養手当とは?
児童扶養手当は、こども家庭庁が所管する国の制度で、児童扶養手当法(昭和36年法律第238号)に基づきます。令和5年4月に内閣府からこども家庭庁へ所管が移管されました。
対象は、ひとり親家庭で育てられる子ども(18歳に達した日以後の最初の3月31日まで、または20歳未満で一定の障害がある子ども)です。「ひとり親」には母子家庭と父子家庭の両方が含まれます(父子家庭は平成22年8月から対象拡大)。
実際の受給事務は、お住まいの市区町村が担当します。
だれが対象?(要件の要点)
概ね次のような世帯が対象になります(詳細は市区町村へご確認ください)。
- 父母が婚姻を解消(離婚)した、または死別した
- 父または母が重度の障害のある状態(国民年金の障害等級1級・2級程度)
- 父または母の生死が不明、または長期間遺棄されている
- 父または母が長期間裁判所からの保護を受けている(DV保護命令等)
- 養育者が未婚の父母以外の方である場合など
なお、父母が婚姻中であっても、上記の事情(重度障害・生死不明等)に当てはまれば対象になる場合があります。
いくらもらえる?(支給額と全額・一部支給)
児童扶養手当は、所得に応じて**「全部支給(全額)」と「一部支給」**に分かれます。令和6年11月1日の改正で、所得限度額が引き上げられ、より多くの世帯が対象になりやすくなりました。
支給額は子どもの数と所得で決まります(令和6年11月以降の概要)。
| 区分 | 子ども1人目(目安) |
|---|---|
| 全部支給(所得が基準未満) | 月額 約45,000円程度 |
| 一部支給(所得が基準以上) | 所得に応じて段階的に減額 |
※第2子・第3子以降は加算があります。また、令和6年11月改正では第3子加算の取扱いが変更(第2子と同額に統一)されました。正確な支給額は、お住まいの市区町村の最新案内でご確認ください。
所得制限と「全額支給・一部支給」の境目
児童扶養手当は所得制限があり、所得が限度額未満なら全部支給、限度額以上(上限未満)なら一部支給になります。所得が上限を超えると支給されません。
令和6年11月改正で、所得限度額が引き上げられました(例:扶養親族0人の場合、全部支給の目安が年収換算で引き上げられ、一部支給の上限も引き上げられ)。これにより、以前は対象外だった中間所得層も新たに約44万人が対象になったと試算されています。
具体的な限度額は、扶養親族等の数や年金収入の有無で変わるため、市区町村の窓口またはこども家庭庁の最新案内で確認してください。
申請方法
児童扶養手当の申請は、お住まいの市区町村で行います。
- 新規申請:離婚等の事情が発生した際、すみやかに申請
- 必要書類:申請書、戸籍謄本、所得証明書、振込先口座、状況に応じた証明(離婚の場合は離婚届、障害の場合は障害の証明等)
- 支給開始:原則、申請した月の翌月分から支給(過去分はさかのぼって原則2年まで請求可能)
認定後は、毎年8月(または自治体が定める時期)に現況届を提出して資格を更新します。
よくある質問
Q. 離婚してすぐにもらえますか?
離婚成立後、市区町村に申請すれば、原則として申請月の翌月分から支給されます。手続きが遅れるともらえない月分が生じるため、早めの申請が重要です。
Q. 所得が多くても一部もらえますか?
所得が全部支給の限度額を超えても、一部支給の上限未満であれば一部支給の対象です。令和6年11月改正で上限が引き上げられ、中間所得層も対象になりやすくなりました。
Q. 父子家庭(ひとり親パパ)でも対象ですか?
はい。平成22年8月から父子家庭も対象です。母子・父子を問わず、要件を満たせば支給されます。
まとめ
児童扶養手当は、ひとり親家庭の子どもを養育する方に支給される国の手当です。所得に応じて全部支給・一部支給に分かれ、令和6年11月改正で所得限度額が引き上げられ、より多くの世帯が対象になりました。
申請窓口はお住まいの市区町村です。離婚等の事情が発生したら、すみやかに手続きを。関連する制度として、児童手当の解説もあわせてご覧ください。お住まいの地域の窓口は、都道府県から探すページからたどれます。